イスラーム教徒の五行のひとつ、「断食」。
太陰暦(「ヒジュラ暦」)で
第9月の約1か月間を「ラマダーン」といい、
その期間は日の出から日没まで
飲食をしないことになっています。
ちなみに、
ペルシャ語だと「ラマザーン」と表記します。
今年は、5月6日〜6月5日でした。
近隣のイスラーム諸国では
5日からだったようですが、
イランでは、
🌚「準備がまだ」(新月が確認できなかった)
とのことで、1日遅れの開始。
自分はムスリムではないし、
大丈夫だろう〜と思っていましたが
いざ始まってみると
これがなかなか辛い・・・!
日中、飲食店は基本的に全て閉まっています。
イスラーム教徒以外にはランチを提供したり
テイクアウトが可能なお店はあったものの、
ごく一部。
食料品を売るスーパーや小売店は開いていますが、
あくまでも日没後の備えた買い出しとして。
外では、食べることは言うまでもなく、
水を飲むことも好ましくありません。暑いのに・・・。
[おまけ豆知識①] 喫煙も🙅♀️✖︎
私はというと、
語学学校の授業終わりに
外にランチを食べに行くことができず、
敷地内で持参したお弁当を
こそこそと食べる日々・・・。
***
こう書くと、
国民全員が断食しているように聞こえますが、
私の周りで実行していたイラン人は、実は少数。
外食こそできないものの、
プライベートな家の中では
飲食する家庭も多いのです。
同じ語学学校に通う、
アルジェリア出身のイスラーム教徒の女の子が
こう言っていました。
「この国の人は『ムスリム』じゃない!」
・・・と言っても「断食」というのは、
あくまでも
イスラーム教における善行のひとつであり、
これをしなければ
逮捕されるとか、刑罰を受けるとか、
そういったものではありません。
公共の場で飲食していると注意を受けますが
実際に「断食」をするかしないかは
信仰心などに応じて、個人の判断に委ねられています。
[おまけ豆知識②] 断食にも例外がある?!
病人や生理中の女性、そして旅人は
断食をしなくて良いということになっているそう。
***
ラマダーン中に食べる、
日没後最初の食事を「イフタール」といいます。
この「イフタール」の様子を
見られるとのことで、
テヘランで最も大きなイマームザーデに
行ってきました!!!

イマームザーデとは、
イスラーム教シーア派が信仰する
「イマーム」を祀った廟。
モスクと同じように、
礼拝所としての機能を持ちます。
日の暮れた20時半頃、なんとそこは
ピクニックで人が溢れかえる憩いの公園状態!!!

レジャーシートを敷いて
持ち寄った食事を食べていました。
持ち寄ったものは、
知らない人にもおすそ分け。
「喜捨」は、
イスラーム教徒の五行に数えられます。
私たちのところにもおばさまが近寄ってきて、
デーツやミニサンドイッチをくれました。

イマームザーデでも、「イフタール」が無料で振る舞われます。
せっかくなので
私たちも「イフタール」の列に並んでみることにしました。

人がズラリ。
ここは何かのアトラクション状態。
列は、男女別々。

次から次へと配給されるイフタール😂
話を聞いたら、1日1000食は準備しているとのこと。
中身はこんな感じ。

米、豆と肉のトマト煮込み(「ゲイメ」)、米、米、そして米!!!
***
ラマダーン中は、
自由に飲食できる夜間の
人通りが通常よりも増えます。
例えば、公園!

↑22時頃
ラマダーン中だけとも限りませんが、
ラマダーンが始まって初めの週末だったこの日も
音楽を演奏する人、聴く人で賑わっていました。
動画は、インスタグラムを参照📸↓

また、日没に合わせて開店する
カフェやレストランにも足を運びます。

有料ですが、イフタールの用意もあり。
イフタールは本来、軽食。
夕食とは別の、1日の初めの “Breakfast” 。
家庭や個人にもよりますが、
その後、夕食をとります。
そして、夜明け前に再び食事。
親戚や知人が誰かの家に集まって
朝まで食事をすることも・・・!!!
ラマダーンってダイエットに効果的?!
と、考えていたけれど、
そうでもなさそうだな🍃
***
ラマダーン明けは、
「エイデ・フェトル」と呼ばれる
お祝い期間があります。
ラマダーンが明けたことを祝い、
昼間の食事を楽しみます。
大きなお祭りが外であるわけではなかったので、
私はいつも通り過ごしました。
***
クルアーンに依拠した
「断食」の本来の目的が、
空腹を経験することで、
飢えに苦しむ人に思いを馳せること。
断食という共通の行為を行うことで
信徒間の仲間意識を高めること。
であるならば、
そのために、この「断食」という行為が
現代生活においてどれだけ有効なのか
疑問を感じた点も個人的には正直ありました。
でも、
世界史で勉強した程度の知識しかなかった
「ラマダーン」。
信仰の強いイスラーム教徒の人々や、
そうでない人々が
実際にどんな生活しているのかを身近に知る機会になりました。
〜 おしまい 〜