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#12 留学を終えて

イランでの留学生活を終え、 先週木曜日に日本に帰ってきました!  約11ヶ月、 嵐のように過ぎ去ってしまった・・・   帰国を間近にして考えていたのは、  もう少しココにいたいなぁ  ということ。  ペルシア語の勉強を始めて、1年半少し。 やっと、 相手の話すことが分かるようになってきて 自分の思うことを伝えられるようになってきて さぁこれからだ!というところでした。  また、芸術や文化に関して知ったこと、 見たものや聞いたことも、ごく一部でした。  でも、その「全体」の規模の大きさ、 というか そもそも「全体 = その実態を線で括れるもの」 なんて存在しえないのだということを 肌で感じることができたのは収穫だったのかも。  ***  留学中、 ペルシア語の歌や、イランの楽器セタールを習い、 イランで「伝統」「古典」と呼ばれる音楽を学びました。  イランの「伝統」「古典」音楽を定義する 音楽理論「ラディーフ」には 7つの旋法「ダストガー」があり、 そのうちの1つを教えてもらうだけでも 時間がかかります。 週1回セタールのレッスンに9ヶ月間通った私も ある1つの旋法を学び、 2つ目の旋法の練習を開始したところで 帰国になってしまいました。  しかも!!先生によっては 週1回きっかりと決められた時間に姿を表すとは限らず✋ 1時間以上待ったこともあったし、キャンセルもざらだったり。  そんな状況で 「『ラディーフ』やりました!」なんて 1年弱しかイランにいなかった私が 言えるはずがなく・・・。 また、創造ありきの「伝統」「古典」音楽においては… Continue reading #12 留学を終えて

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#11 ラマダーン月の生活

イスラーム教徒の五行のひとつ、「断食」。  太陰暦(「ヒジュラ暦」)で 第9月の約1か月間を「ラマダーン」といい、 その期間は日の出から日没まで 飲食をしないことになっています。  ちなみに、 ペルシャ語だと「ラマザーン」と表記します。   今年は、5月6日〜6月5日でした。  近隣のイスラーム諸国では 5日からだったようですが、  イランでは、 🌚「準備がまだ」(新月が確認できなかった) とのことで、1日遅れの開始。   自分はムスリムではないし、 大丈夫だろう〜と思っていましたが いざ始まってみると これがなかなか辛い・・・!   日中、飲食店は基本的に全て閉まっています。  イスラーム教徒以外にはランチを提供したり テイクアウトが可能なお店はあったものの、 ごく一部。  食料品を売るスーパーや小売店は開いていますが、 あくまでも日没後の備えた買い出しとして。  外では、食べることは言うまでもなく、 水を飲むことも好ましくありません。暑いのに・・・。   [おまけ豆知識①] 喫煙も🙅‍♀️✖︎   私はというと、 語学学校の授業終わりに 外にランチを食べに行くことができず、 敷地内で持参したお弁当を こそこそと食べる日々・・・。   ***   こう書くと、… Continue reading #11 ラマダーン月の生活

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#10 イランの結婚式

革命後のイランでは、「踊る」という行為が制限されています。  それは、その行為が イスラームの行いを妨げるものだ、と考える宗教指導者がいるためです。  だから、街中探してもクラブはありません。  じゃあ、イランの人は踊らないのか…?   答えは NO です。  むしろ、 踊りはイランでの生活に欠かせないものだし 踊るのが上手な人のほうが多いです。  ということを説明するには、 イランの結婚式のことを話すのが有効なはず…   という訳で、 今回はそのお話を!   ※ いくつかの写真は、プライバシー保護の観点からボカシを入れています。   ***   2か月ほど前、幸運なことに 3回も結婚式に出席できる機会に恵まれました。   ★ 参加してきた結婚式の会場  1) 式場 または 2) 家 。  1) 式場は、日本の披露宴場のイメージ。  式も披露宴も同じ場所で行うと考えれば、分かりやすいかも。  2) 家でも、装飾は式場と変わりません。 … Continue reading #10 イランの結婚式

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#9 Teer Art Week 2019 〜イランのアート事情 Part.3〜

  前回の投稿から時間が経ってしまいました。 気づけばテヘランに来て、早5か月!!!ヒョエ〜   書きたいことが沢山あるのに、追いついていません。 でも地道に…今回は、2か月前のことを書きます。(笑)   前回は、アーティストの活動を 経済的にバックアップする存在として オークションのことを書きました。   今回は、 特権階級によってアートが専有されてしまう オークションのような場から距離を置き 街を舞台に展開されるアートの取組みについて。   ***   今年1月4日〜11日、 Teer Art Weekという催しがありました。   テヘランの中心部を拠点に 展示、プロジェクト、レクチャー&トークなどが行われました。   会場は、ギャラリーやアーティスト・イン・レジデンスなどの いわゆる「アートスペース」にとどまらず、 カフェや、街のそのへん?!など、人通りの多いスポット。   なぜそんなところで…   というのも、Teer Art Weekは   “Joining the City, Citizens and Art”  - まち・ひと・アートを繋ぐ “Bringing Art in Public”  - アートを公共に持ち込む   ということを念頭に置いているからです。  ***   先に個人的な感想を述べると、 技術的な面で 開催趣旨を体現できていない部分がいくつかありました。… Continue reading #9 Teer Art Week 2019 〜イランのアート事情 Part.3〜

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#8 Tehran Auction 〜イランのアート事情 Part.2〜

今月9日、 テヘランオークションにお邪魔しました!   2008年に始まった、 イラン最大のオークション。 テヘランのホテルを会場に 1年に2回、夏と冬に行われています。   私の行ったのは一般公開日だったため、 展示のみ。 競りは最終日だったようです。   国内外問わず、 イラン出身の現代アーティストの作品 114点(絵画94、彫刻14、写真6)が 出品されました。 その内、113点が 期間中に売却されたとのこと。   《untitled》Azra Aghighi Bakhshayeshi   先日ギャラリーを運営する女性に イランにおけるアーティストの活動について聞いたとき、 国内のアートマーケットが大きいという話をしていました。   確かに、 テヘランオークションの会場は 賑やかだった・・・!   報告によれば、 1000人を超える美術愛好者やコレクターが 集まったそう。   テヘランオークションの特徴は、 イラン出身のアーティストに絞って作品を 取り扱っていること。   排他的とも捉えられるけれど、 そこにはやはり彼らをプッシュしたいという 気持ちがあるみたいです。   オークションの規模もギャラリーの数も 世界各地のアート中心地と比較するのは 難しいかもしれませんが、 アーティストにサポーティブな環境が、 少なからずあるのだということを 実感しました。   《From the Minimalist Nature series》Arman… Continue reading #8 Tehran Auction 〜イランのアート事情 Part.2〜

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#7 モスク維持の裏側 〜イランのアート事情 Part.1〜

これから何回か続けて、 アートについて書くことにします。 中でも、視覚芸術に絞った話を。     イランで目にすることができる美術として 真っ先に思い浮かべるのは、   遺跡と出土品🤔💭 イスラーム前後の建築と美術🤔💭   といったところでしょうか。 言うまでもなく、遺跡やモスクは必見。 何千年、何百年前の技術の高さとその美しさには息を飲みます。   しかし、現在の人々も負けず劣らず。     (1) 修復技術   遺跡やモスク、絵画の 保存状態の良さの背景には 建設当時の技術だけでなく 修復技師たちの技術があることを忘れてはいけない。   先日、エスファハーンに旅行した。 エスファハーンは、サファヴィー朝時代に繁栄した古都(16c後半-18c前半)。 高校の世界史の授業などで「エスファハーンは世界の半分」という言葉を 聞いたことのある人も多いのではないだろうか。   街の中心には、エマーム広場(「王の広場」「ナグシェ・ジャハーン」) この広場には、世界遺産がなんと3つも!   そのうちの1つ、アーリー・ガープー宮殿からは 広場と、他2つの世界遺産であるモスクを見渡せる。     遠目からでも、モスクの存在感に圧倒される・・・ことは間違いないのだけれど、   😟「ん???」   よ〜〜く見ると、 ドームの一部が剥がれているではないか!!!😱😱  ↑マスジェデ・シェイフ・ロトゥフォッラー   タイルの剥がれた部分を囲うように、足場の組み立ても設置されている。     あ、こっちのモスクも…   ↑マスジェデ・エマーム   このモスクの中に入ったとき、 修復中のドームの一部を見ることができた。  … Continue reading #7 モスク維持の裏側 〜イランのアート事情 Part.1〜

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#6 イスラームの国のクリスマス

月が変わる前に、もうひとつ更新。 この間も書きましたが、 イラン国内では西暦が使用されていません。 モハンマドがしたとされる年を元年とする 歴が使用されています。 現在、1397年です。 年が変わるのは春分の日です。 年末年始でもないこちらはいたって通常通り。 クリスマスも同様、 多くの人にとってはなんら変わりのない日です。 語学学校も、 ショッピングモールも、 クリスマス仕様だけどね・・・ キリスト教の人が少ないのも理由ですが、 イベントとしても定着はしていません。 ✳︎ ✳︎ ✳︎ 私はクリスチャンではありませんが、 中高時代キリスト教系の学校に通っていたので キリスト教には馴染みがあります。 クリスマスには、 教会に行きたくなります。 今年のクリスマスも、 教会に行きたくなりました。 ✳︎ ✳︎ ✳︎ クリスマスの数日前、 イランの友達に一緒に行こうと誘うと、 教会に行くという考えを 今まで持ったことがなかったようで 嬉しそうに了承してくれた。 しかし、クリスマスイブの前日、 思いもよらない連絡が。 「自分たちは行けない。もしも、自分たちが教会に行ったことが分かったら、逮捕されるかもしれない。」 ✳︎ ✳︎ ✳︎ クリスマスイブ、 やっぱり教会行けないだろうかと思い始める。 といっても情報は皆無。 インターネットで調べても クリスマス礼拝の情報は見つからず。 それでもグーグルマップを見ると 住んでいる寮の近くにいくつか教会が。 礼拝がいつ行われるのかを知るためにも、 ひとまず直接行ってみることにした。 ✳︎ ✳︎ ✳︎ 近くまで足を運んだものの、真っ暗・・・ 閉まっている様子だったので、 諦めて帰ろうとした が、… Continue reading #6 イスラームの国のクリスマス

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#5 冬至のお祝い シャベヤルダー

あっという間に年の暮れ。 今年も色々あったなぁ・・・ と、浸りたいところなのに、 こちらイランは全くそんな雰囲気ナシ。 というのも、 イランのカレンダーは西暦ではないためです。 国内では、イスラム基準の暦を使用しています。 ということで、 新年の行事はまだです。 今回は別の行事の話を書きます。 先日は冬至でした。1年のうち夜が最も長い日。 イランをはじめ、 アフガニスタン、タジキスタン、アゼルバイジャン、アルメニア・・・など、 かつてペルシアの一部だった国では この日にお祝いをします。 冬至の夜が1年の中で最も長いということは、 この日を境に日が長くなっていくわけです。 日の光が夜の闇に打ち勝つ日。 農業が人々の生活の中心にあったペルシア帝国にとって、春への第一歩となるこの日は重要な意味を持っていたのだとか。 現在もこの行事が重要視されています。 冬至の10日前、 ショッピングモールに行きました。 そこには、 シャベヤルダーならではのこんな装飾が。 ・・・コタツ!!!!!!!!! 【新発見① イランにもコタツがあった】 日本と同様、 暖房機器の発達した現在はもうあまり使われませんが、昔の家にはよくあったそうです。 次に コタツの上に置いてある食べものを見てみると、 キャンディー、ナッツとドライフルーツ、菓子パン、オレンジ、マスカット、ザクロ、スイカ・・・ ・・・スイカ?!?!🙄🙄 日本で夏の風物詩のスイカがなぜここに!! 【新発見② イランでスイカはヤルダーの風物詩】 話を聞いてみると、 イランの暖かい地方から運ばれてくるのだそう。 どこかのウェブサイトでは  輸入しているとも書いてあったので真相は不明。 ✳︎ ✳︎ ✳︎ 冬至の当日は、親戚が1つの家に集まります。 ということで!! 私もお友達ファミリーのお宅にお邪魔してきました!!㊗️㊗️ 家の中にも、ショッピングモールで見たのと同じような装飾が。 コタツは不在。残念。 でも写真をよく見ると、 今度は本が置いてあります。 これはハーフェズという詩人の詩集。 14世紀(600年以上前!!)の詩人ですが 今でも一家に一冊は彼の詩集があるといっても過言ではありません。 ・・・という話を前に聞いて 本当かなぁと思っていたんですが、… Continue reading #5 冬至のお祝い シャベヤルダー

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#4 女性は歌わない?!〜イランの音楽事情 Part.1〜

こんにちは。 先日、語学学校で ミニミニ文化祭がありました。 各々、 ごはんを作ってきてふるまったり スピーチをしたり、コントしたり 音楽の演奏をしたり。 事前に出演者の募集があったので、 私も何か簡単な歌を日本語で歌おうと思い 申し込みました。 数日後、呼ばれて責任者の部屋へ行くと、 🧔「あなたは誰かと一緒にやるの?」 誰かと一緒にできるほど 練習時間も取れなさそうだったので 👧「1人で歌います。」 と答えると、 🧔「残念だけど、イランではあなたがソロで歌うことができないんだ。」 👧(え?あ!!そうだった、、!!) 、、実は、 イランの公共の場において、女性はソロで歌を披露することができません。 女性の歌手活動を制限する宗教的権威は、 それをクルアーンの教えに基づくものだとしています。 音楽自体、 クルアーンの教えに反するものとして 特にイラン革命後は規制の対象とされてきました。 クルアーンにそのようなことを明確に示す記述はないようなのですが。。 政治への脅威を取り除くための「正当な」理由としてクルアーンが拡大解釈されてきたわけです。 そのような背景が現状と地続きであることを 身をもって認識しました。 正直、以前に比べれば もうそんなに厳しくないのではないかと思っていました。 でも、まさか自分がその規制対象になるなんて。。 しかも、 「女性」というだけで。 では、 イランに女性の歌手はいないのでしょうか。 答えは、、 🙆‍♀️もちろんいます🙆‍♀️ 活動には未だ制限があるものの、 国内では 観客が女性のみのコンサートで または 男性歌手のバックコーラスとして また 歌の先生として仕事をしています。 海外公演では ソロでも歌っているようです。 そして、 そんな先生たちに歌を習う人もいます。 (私も習い始めました。㊗️) 習わなくたって、 歌うのが好きな人は沢山います。 カラオケは無いけれど、 イランではお家がその機能を果たしています。 (この話はまた後日。。)… Continue reading #4 女性は歌わない?!〜イランの音楽事情 Part.1〜

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#3 授業料が2.3倍?!

こんにちは。 テヘランはだいぶ寒くなってきました。 今、10℃少し超えるくらいの気温です。 この間の#2の投稿後に 〜知らせなく授業料が2.3倍増編〜が気になるというリクエストをもらいました! 今日はそれについて。 私の通っている語学学校は Dekhoda Lexicon Institute International Center for Persian Studies と言います。通称デホダ。 テヘラン大学の管轄で、 地元の人にもよく知られています。 世界各国地域から大きな偏りもあまりなく ペルシア語を学びに人が集まります。 語学学校を経由して学生ビザを取りやすいことが、1つの大きな理由だと思います。 ちなみに、 今まで日本から留学した人たちの多くが 通った場所でもあります。 現在も私の知る限り、自分含めて 学生や駐在の方など11名ほど日本人がいます。 さて、その語学学校の授業料ですが、 私の通い始めたタームから 23,000,000リアル になりました。 ひとつ前のタームまでは 10,000,000リアル でした。 、、0が多い!!!!!! その話は後日触れるとして、 これだけ見ると2.3倍な訳です。 値上げの話を何も聞いていないまま 振込書を渡されたので、 さすがにこれはどういうことだ! と、問い合わせたところ、 👵「政府からの要請なので、こちらはどうしようもない」 のだそうです。よくある理由らしいです。 本当は、値上げになったことよりも 事前に言ってくれなかったことへの 苦情だったんだけどなぁ、、 *** 値上げに関して。 授業料が2.3倍って通常あり得ないことですが、残念ながら今のイランではあり得る話です。 リアル(イランの通貨)のUSD💲レートが 急上昇しているからです。 まず、1年前の今ごろ(2017/11/7)は 1USD=40730リアル 10リアル=約27.8円 今年の初め(2018/1/1)は 1USD=42900リアル… Continue reading #3 授業料が2.3倍?!